どっちが良いのか?無垢材と突き板、そしてその違いについて。
今日お話するのは家具の購入を考えた時に、まず最初に「どういうことだろう」
と思われるであろうこと(多分。。)
無垢材と突板についての違いについてです。
早速ですがいきましょう。
無垢材とは・・・
天然木を使用した、ボリューム感ある一枚の板
とか、
木そのもの。
とか・・・・・
ちなみに広辞苑では
「無垢材:接着剤で合成した集成材に対して、そのまま製材品として利用する木材。」
!! と、言うことです。簡潔で分かりやすいですね(笑)
つまり、木を製材したままで、そこから加工とかをしていないものが無垢材ということに定義されます。
(※ここでいう加工の工程には乾燥と、研磨は入っていません。)
こんな感じです。
↓↓↓↓
そして突板とは
製材した木を薄くスライスしたもの。
ちょっと分かりずらいと思うのですが、
画像で言いますと、こんな感じです。
↓↓↓↓
ちなみに厚みは0.2mm~0.3mmくらいです。
これを表面に貼って仕上げた家具を
天然木化粧合板
とか、
天然木突板仕様とか言われたりします。
そして先ほど見て頂いての通り、
無垢材の方は厚みがあって、突板の方が薄いです。
ということは、無垢材の方が材料をたくさん使っているので、価格面で言いますと
無垢材 > 突板
となります。
その結果、
無垢材=高級品
突板=安物
と思われがちですが、
突板をキレイに貼る技術も高度な技術力が必要だったりしますし、また適した材料を適した場所に使うという適材適所の考え方から見ますと、どこでも無垢材を使っているから良い言う話でもなく、単純にそこだけで比べることはできません。
それでは次は、無垢材と突板の長所と短所をあげながら、それぞれの違いを見てみましょう。
まずは無垢材から。
家具の材料として使われた時、主に使われる箇所としましては。
テーブル天板。
チェスト、テレビボードなどの前板。
無垢材のいいところは、やはり見た目の質感と抜群の素材感の良さです。
また、テーブルとして使われた場合には、強度はもちろん、古くなってくると天板を削り直すことができますので、長く使え
るというのメリットがあります。
一方で、無垢材は木がまだ呼吸をしているため、木材の乾燥による、ひび割れや反りということが起こりやすくなります。
そのためチェストなどの側板や天板などは無垢材ではなく、突板を使われることが多いのです。
特に、テレビボードなどはAV機器が熱を持ちますので、天板の反りや割れを回避するため突板を使っていると工場も多いように思います。
次は突板。
こちらも家具の材料として使われた時、
主に使われる箇所としましては。
テーブル天板
(※画像のように木目がリピートしているのが特徴です。)
チェストなどの前板や側面や内装など。
画像でみると違いが良く分かりますね。
突板の特徴としましては、無垢材と比べると、反りや割れが少なく、木目の整った綺麗なものとして仕上げられているものが多いです。
また、価格の面でも、突板の方が材料コストが下がる分、安くなっていますが、先程も言いましたが、高い技術で貼られた突板は見た目も美しい仕上がりになっており、価格もそれなりのものになっていることが多い。
特にヨーロッパのモダン家具などには反りなどが少ない突板を使われることが多く、
「突板をキレイに貼っている家具は高く評価されます。」
短所としては、突板の特性上どうしても「薄い」ということがありますので、強度は無垢材より劣り、また貼っている以上、剥がれる可能性がある、ということになります。
このように見てきますと、無垢材と突板は、どういう目的でどこに使うかが重要で、それぞれの材質の特性に合わせて最適な場所で使われるべきと私は思います。
少しマニアックな話かもしれませんが、ぜひ、家具を選ばれる際には、「適材適所」の視点から見て頂き、その上で無垢材を選ばれるのか、それとも突板のものを選ぶのか吟味して頂けたらと思います。