椅子はその家の品格となる。

 

「椅子はその家の品格となる」

このことは、空間プロデューサー・瀧 勝巳氏が話されていた言葉です。

どういうことかというと、

ヨーロッパでは、初めて訪問したお家の中で、まず最初にどこを見るかというとその家の椅子を見るそうです。

それはなぜかと言うと、毎日使う椅子を見ることで、その家の暮らし方や価値観などを推しはかることができるから。

つまりどんな椅子を選んでいるのか、ということは、その家の品格を表しているということになるそうです。

 

畳での生活が長かった日本の暮らし。

畳に座り、食事をし、そしてその上で寝る。

そんな暮らしの中で育った私にとって、椅子はなんとなくそこにある、生活道具で、椅子にそのような哲学があるとは思ってもみませんでした。

そして、それ以来私は椅子にとても興味を持つようになりました。

 

そこで今日は、店頭で私たちが椅子を探されているお客様にお話をしていることを、ご紹介したいと思います。

 

椅子を選ぶ時には、椅子の造りや耐久性であったり、座り心地についてなども重要ですが、私たちが一番お話ししたいのは、

 

「自分に似合うか、どうか」

 

ということです。

 

 


 例えば、ファッションであれば、ちょっと良いレストランで食事をする時の服装、

またアウトドアなどで活動するときの服装と、

その場その場でふさわしい服装というのがあると思います。

 

 椅子も同じで、お家に対して見合う椅子であるか、

今の自分と、将来の自分に見合っているかどうか、

まわりのインテリアと調和しているか、

そして座った時に自分に合っているかなど、

そんなことも考えながら自分にぴったりの椅子を選ぶことが、

自分に似合う椅子をえらぶ、ということになってきます。

 

 服装については皆さま、コーディネートを気にされますが、椅子については多くの方が、「自分に似合うか、どうか」というところ

までは気にされていないかもしれません。

しかし、椅子は毎日使う生活道具としては、非常に長い期間にわたり自分自身に密接にかかわるものですので、自分に似合うか、似合わないか、ということはとても大切なことです。

言い換えると椅子選びはパートナー選びといってもいいくらいでもあります。

 

どうかそのようなことも一緒に考えながら、

そして楽しみながら椅子選びをして頂けたらと思います。

 

あなたの最良のパートナーをぜひ見つけてくださいませ。